薔薇の花は、眺めるには好きだけれど
自分が育てるには棘のあるものは扱いが面倒で
あまり植えたい花ではありません。
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お隣の伯父の家には伯母の育てたつる薔薇がありました。
玄関の庇で花の時期には大きなアーチが見事でしたが、
伯母が「伯父は畑には興味があるけど花には全く関心がないのよ」と
言っていた通り、伯母が亡くなってから薔薇は短く切り詰められてしまい
もう花を見ることはありませんでした。
伯父も亡くなり、誰もいなくなった家に
その薔薇を残すのが気になって
(かといって自宅のどこかに植える場所もなく)
鉢に挿し木にしてみよう……と思ったのが三年前。
何が良かったのか今年はかなり枝を大きく伸ばし、たくさんの蕾がつき
初めての花が咲きました。
久しぶりに、一緒に花を見上げていた伯母との時間を思い出しました。
伯父も伯母も、私とは血の繋がりはなかったけど
長年顔を合わせ、二人共最期を見送った心に残る人。
喜んでくれるかなと思ってるけど
実は伯父は、その花好きじゃなかった！とあの世で言っているかもね。
そう言う私も、薔薇が好きでもないのにせっせと育てて咲くのを待つ。
(そういうのをイマドキの言葉では「ツンデレ」と言うらしい。)
伯父の家にはもう一箇所薔薇が咲いていて
今年の梅雨時に、こちらもうまく挿し木で持って帰れないかと考えています。
本当は薔薇が好きなのかな？
うーん、自分では好きじゃないと思ってます……笑。
